歌舞伎創生 出雲阿国
かぶきそうせい いずものおくに
テーマ
「出雲阿国」は、安土桃山時代の女性芸能者である。はじめは、諸国の寺社境内で、勧進のため舞いを奉納していたが、自分の踊りを喜んでくれる里や町の人々のために踊る事の大切さを悟っていく。後に、少女による小歌踊り「ややこ踊り」を基にして、「かぶき踊り」を創始した事で知られるようになり、それが様々な変遷を経て、現在「世界無形文化遺産」に指定されている歌舞伎が出来上がる事になる。不安感や閉塞感が、巷に蔓延する乱世の世でありながら、人々の笑顔を作り上げていく、優しくも気丈な阿国の姿は、現代社会の様々な荒波に立ち向かう女性像を彷彿させる。場面は、阿国がかぶき踊りを舞っている姿。背景の大きな番傘は、見送りに表現する歌舞伎大人気の演目「助六」がさしているもの。立佞武多が巨大灯篭復活の源流として、益々大入りする事への願いと、困難に立ち向かう日本人の不屈の精神を表現。
制作者
齊藤 忠大
製作年
平成28年(2016年)
運行期間
平成28年〜30年